ヨーグルトを食べるとき、新しい容器のフタを開けると、白いヨーグルトの上部に透明な液体が張っていることがあります。これはホエイ(日本語で乳清)という水溶液です。

ホエー(乳清)を使った料理・活用法:[2ch]お料理速報

ホエイは乳製品のもととなる牛乳から取り出すことができます。脂肪やタンパク質が分離されたあとの残存物であり、ヨーグルトのほかにも静かに置いておいた牛乳の表面や、チーズを作るときに固形物から分離された成分の形で取り出されています。



実はホエイそのものを利用した食品というのは、特殊なものを除いてあまりありませんでした。もちろん、チーズ生産の代表国であるイタリアにおいては、ホエイを利用して作るチーズなどもあり、これはそのままホエイチーズと呼ばれます。特に有名なのはリコッタと呼ばれるチーズで、羊乳のホエイを使って作られています。


しかし、多くの場合、チーズなどの乳製品を作る際、大量に分離されるホエイは廃棄されてきました。ところが近年、そのホエイに含まれている栄養素が俄然注目されるようになり、なかでも高タンパクで低脂肪であると言う点や、消化吸収性に優れているため、身体の保全や滋養を促進するという点で、優れているということが分かってきたのです。

乳清タンパク(ホエイプロテイン)

それまで捨てられてきたホエイは、その栄養価の高さから再利用が見直され、濃縮、乾燥されたのち、粉末状に加工されてさまざまな食品に添加されるようになりました。生クリームの代用品として使用されることもあり、その場合は安価で低脂肪ということが重宝されていたようです。人間が摂取するサプリメントへの転用も多く、例えばプロテインサプリメントの原材料として利用されているのです。

かつてはチーズ製品の生産過程の余りものとされ、大部分が大量に廃棄されていたホエイは、豊富な栄養素を持つがために、廃棄された周辺環境に富栄養化という状況を生じさせてしまい、プランクトンの異常発生(赤潮)の原因のひとつとなるなど、大きな被害すらもたらす厄介者でした。環境保全が叫ばれるようになり、ホエイの利用を真剣に見直したことが、その後のホエイの地位向上に一役買ったと言うことも出来るでしょう。今や良質なプロテインの代表となっているほか、ブランド豚肉を提供する北海道などの酪農家では、優秀な飼料として有効利用されているのです。

今後は効率的な処理方法と、流通経路の確立が必要とされ、さらなる発展が見込まれる加工食品として、ますます注目を集めていくでしょう。